エピソード7 河本家住宅

えー今日は改修工事の終わった河本様のお家におじゃましております、、、では無い❕

琴浦町の国指定重要文化財「河本家住宅」に行ってきました。河本家住宅 (kawamotoke.com)

母屋外観

江戸時代の貞享5年(1688年)の建築だそうです。334年前って、スゴイ❕

ルーツは戦国時代、尼子氏の重臣であった河本弥兵衛隆任。庄屋・豪農のこの建物は令和の大改修を経て、一般公開されました。敷地も広く、奥には離れや蔵などがあり、様々な庭園もありました。

門から入るとまずは母屋の茅葺き屋根に圧倒💦されます。上には瓦葺きの箱棟が被さります。

茅葺き屋根の小屋組

内部に入ると重厚な梁組にもまた圧倒💦されます。

内部にもたくさん見どころはあるのですが、特にわたしが気に入ったのは、離れの欄間ですね。

この牡丹唐草紋様の間境欄間と、奥に見える書院欄間は河本家の家宝とされ、有事の時にはなににおいても持ち出すよう言い伝えられてきたそう。

柱や長押は面皮といい、丸太の丸みを一部削って、まっすぐにし、漆が塗ってあります。数寄屋的な要素がつまったこの部屋にはさらに写真のような欄間が取り付いています。バランスの良いオリジナリティあふれた細工ですね。美術品を見ているようで、時間を忘れて見入ってしまいます❕

良いものは、いつまでも良い。

わたしは住宅のリフォームという仕事に携われて、とても幸せです。戦後のマイホームブームでは、新しいお家がどんどん建てられましたが、解体してしまうのではなく、良いものは残して、心配ならば補強工事をして、次の世代へつなげていくことができます。たくさんの思い出がつまったお家です。家族の成長や歴史をお家は見守ってくれています。このようなことに今日あらためて気づかされました。

河本家住宅の保存に尽力された方々に、感謝を申し上げます。

参考文献:河本家住宅ー建造物調査報告書ー 琴浦町教育委員会 平成17年3月