エピソード24 ドアばな
ドアのおはなし
お家の室内の重要なアイテムにドア・引戸など「建具」があります。
各部屋の出入り口であるとともに、デザイン上のポイントにもなります。いまや様々な形状、色、開閉の仕方があります。
これらはあくまでも、ドアの内側も外側も内部であることが条件です。お家の外部面に対する防水性・気密性・断熱性は兼ね備えていません。
ゾーン断熱
少し話がそれますが、お家の生活範囲に集中して断熱・気密工事を行う「ゾーン断熱」という工事のやり方が注目を浴びてきました。
お家全体を断熱材でくるみ、気密性も確保すると家中の温熱環境は良くなります。ですが、田舎の大きなお家であると、お家全体の工事は多額の費用が掛かります。また、まだローンも終わっていない状況の中、外壁の汚れや水回りの工事を優先すれば、当然断熱工事などは後回しにされてしまいます。💦
「ゾーン断熱」は例えばLDK、浴室、脱衣室、トイレ、寝室を含む生活に必要最低限の範囲の断熱・気密工事をおこないます。ゾーンの境界は室内側の壁であっても、内部の天井であっても外壁や屋根と同じように断熱気密工事を行います。工事範囲が狭まりますのでコストが抑えられ、気になっていた水回りの工事と一緒に行うとさらにお得です。子育てが終わられて、空き部屋が増えている状況の方にもぜひおすすめします!
断熱ゾーンへの出入口
前置きが長くなりましたが、このゾーン断熱を行う場合、室内であってもゾーンの外と内側との出入口が必要です。その建具は壁と同じように断熱性や気密性が求められます。玄関用のドアや昔からある防音ドアではおさまり的にもコスト的にもそぐわないので、昨年ゾーン断熱の工事の際に何か良いドアが無いものか探しておりました。
あった!ありました!
大栄建材株式会社の高気密高断熱ドア
よくぞ作ってくださった!
インテリア建材総合カタログ (daieikenzai.com)
どこからみても、いまどきの内部建具。厚みは5cm(通常は3cmくらい)でウレタン充填。
気密パッキンつきの枠材です。標準仕様は沓摺付きだそうですが、いまやバリアフリー的に段差は避けたいところです。特注で沓摺は無くしエアタイトをつけていただきました。ドアが閉まった時にゴムのパッキン材が下りてきて床戸の隙間を解消します。(気密性は沓摺仕様より落ちます)
基本的に大栄建材様はもともと特注オーダーで製作されるようで、コスト的にも他のメーカーの同じような内部建具と変わりません。
じゃあ引戸ではどがにーする⁉
残念ながら、メーカー製の高断熱高気密型の内部用引戸にはまだ出会っておりません💦
知っている方はぜひぜひ教えてください!
断熱引戸はフラッシュドアの骨組みの桟の間に断熱材をいれて作っていただいたことがあります。枠に取り付けるパッキン材もそれなりにあります。先ほどご紹介したエアタイトの引戸用も発売されています。
全部建具屋さんで作っていただくと、コスト的には高くなります。そのうち建具メーカーさんもつくられるのでしょうか。
断熱気密的には完全とは言えないですが、がんばり賞はもらえます。がんばっただけの効果は絶対あるはずです!
以上、少しマニアックな「ドアばな」でした。