エピソード19 省エネリフォーム 気密編

今回はエピソード17.18で断熱工事を行った現場の気密工事の様子をご紹介します。

断熱工事と気密工事はほぼ同じタイミングに行われる工事でいわば兄弟みたいなものです。サッシを替えたり、断熱材を入れていくと、家全体の気密性能が上がります。気密性が上がれば家の中の湿度も上がりやすくなり、少しの隙間で結露が起こりやすくなります。そのため、断熱工事とともに気密工事も大切で、切っても切れない関係性です。

床(ユカ)

今回は既存の床材の上に新たな床材を追い張りをするところは気密シートを敷き、新たに床組・合板張りするところは合板の継ぎ手に気密テープを貼りました。

壁(カベ)

壁は断熱材を入れた後、気密シートを張ります。床の取り合いは床に5cm程度かぶせ、気密テープを貼っています。気密シートはタッカーで固定しますが、その跡も気密テープを貼りました。コンセントなどのボックス部分は気密専用部材を使い、電線が直接出るところは、気密テープやコーキングを使って気密処理をしています。窓の取り合いはウレタンを充填し、気密テープを貼っています。

浴室の様子

天井(テンジョウ)

天井の気密シートの施工が一番手間がかかったように思います💦

間仕切の取り合いでは配線や間柱・筋かいなどがあり、すんなりとは張れません。天井の下地である野縁の下端に合わせて、間仕切の壁内に木材を入れ、気密シートがジョイントしやすくなるようにしました。配線の貫通部も気密処理がしやすくなります。あとはひたすら気密テープやコーキング・ウレタンスプレーを使いながら、気密シートの切断部分・貫通部分を根気よく処理していきます。

気密測定

さあ、気密測定です。結果はC値が0.967でぎりぎり鳥取県の推奨する1.0を切りました。

C値とは相当隙間面積のことで、床面積1㎡につき何c㎡の隙間があるか専用の測定器を使い算出します。単位はc㎡/㎡になります。鳥取県の改修基準Re-NESTでは1.0c㎡/㎡以下が推奨されています。気密性能を表す値で、小さければ小さいほど隙間が少ないということになります。

1.0を切ったのは一安心。ですが相当手間をかけた割には、ぎりぎりであったので、今後はほかの工法ややり方を探っていくつもりです。ほとんどのサッシ窓が引違いタイプであったことも多少影響しているかもしれませんね。